やまいぬは書かねばと思った

ロンドンで王子様に会いました#1

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「ロンドンで彼氏作って、日本に帰ろう」

 

それが当初の私の留学に対する最大の野望だった。

 

勉学のためとか。学生のうちにできる貴重な文化的体験をしようとか。人生観を変えたいとか何とか言いながら、心の中ではずっと大志を抱いていた。

 

「彼氏を作りたいぞ」と。

 

さすがに今度こそ、作りたいぞと。

 

いや、ほんまに。

 

語学学校で出会った「日本人」の中で一番、素敵な人を彼氏にしたい、してやろうと本気で考えていた。煩悩ここに極まれりである。

 

受験時代は第一志望に受かりたいけど、勉強は嫌だというアンビバレントな状況下で、一瞬、スピリチュアルにハマった私である。

 

本番一か月前は赤本をやらずに、「無事、受かりました。神様ありがとうございます」と教本に則り、「未来完了形」で3回づつ毎晩、念を込めて書いていた。

 

赤本やらなかったせいで入試本番、全くやったことない問題を前に為す術も無く、周りの受験生ににらまれつつ、大泣きしながら途中退席するはめになった。

 

何が言いたいかと言うと、私の留学(彼氏)に対するソレは、受験時の第一志望にたいするソレに匹敵するものがあった。

 

むしろ受験なんかせいぜい1.2年の話だが、彼氏に関しては20年という積年の思いがあり、事態はより深刻だ。

 

私は執念にも似た宿命を背負って、6週間の語学留学に臨んだわけである。

 

ちなみに、この時点で「外国人」の彼氏は全く考えていなかった。友達に散々、けしかけられたが、いまいちピンとこず。

 

あまりに現実味がなくて、妄想だってできやしない。

 

だって、私はピコ太郎のペンパイナッポーの発音の悪さを笑えない。

 

しかも、「日本人」じゃなきゃ連れて帰れないじゃないか、とか捕らぬ狸ウンヌンよろしく、ろくに支度もせずに出発当日を迎えた。

 

文字通り、ろくに支度をしなかった。私は自分のスーツケースに何が入っているのか、まともに把握してもいなかった。

 

何故なら、生活能力ゼロで態度だけはデカく「なんとかなるでしょ」精神のズボラな娘の初留学を心配して、心配して、心配した母上が、スーツケースの中身から、保険加入から、パスポートまで、本人がサークルの活動にうつつを抜かしている間に、全てやって下さった。

 

我ながらダメ娘で、書いていて、しんどい。

成人式も終えた人間が、このザマである。

 

知らない内にどんどん重量を増していくスーツケースと、まるで危機感のない娘にイライラを募らせる母と、顔を見合わせる度に「常識問題」をぶつけて答えられない世間知らずな娘に「お前こんな事も知らずに留学行くのか」と呆れるに、私は私で、何もしない分際でストレスフルに過ごしていた。

 

当日の朝、母にせっつかれて投げやりに決めた、対して好きでもない防寒対策万全のジャンパーにうずもって、私は超重量級のスーツケースをうんざりしながら不機嫌に引き引き、両親と成田に向かった。

 

スーツケースの中のやたらかさ張る「問い合わせたら、それは必要ないと日本人スタッフに言われたけれど、一応念のために持って行って、やっぱり必要なかったらルームメイトの皆さんにプレゼントしても良い、学生寮の館長さんと語学学校の校長先生への菓子折り」を山手線に揺られながら、ずっと呪っていた。

 

何だか全然、楽しくなくて、ずっとふてくされていた。

 

やっと空港に着いて、ついにここからは見送りの方は入れませんというエリアに来たとき、突然、母が泣き出した。

 

「ロンドンなんか大都市で何でも現地で手に入るし、英語も英会話教室でネイティブの先生と喋ってるし、iPhoneで何でも調べられるし、困ったら友達に助けてもらえば良いし、たったの6週間、何とかなるだろ」とタカをくくっていた私は思いもよらない母の涙に、そりゃあたまげた。

 

気まずさと恥ずかしさと後ろめたさに申し訳なさで、そそくさとゲートをくぐってしまった。「親の心子知らず」なんて、ありきたりな文句が、そっくり当てはまってしまう。本当に本当に私は、嫌になるほど自分本意なガキンチョだ。

 

飛行機に乗ってからも、たいした感慨もなく、殺風景でだだっ広い一面アスファルトの離陸場を横目に、早速、映画を選び始めた。

 

この時、観たのは「マイ・インターン」と「恋妻家宮本」、「ブリジットジョーンズの手紙」

ファッショナブルで格好いい「働く女」のアンハサウェイにうっとりして、阿部寛天海祐希が冴えない中年カップルの設定は無理があるだろとツッコミつつ、なんだかんだで最後はワンワン泣いた。それから眠い目をこすりつつ、グラスの赤ワインをガブ飲みしながら、鈍くさいブリジットを笑った。

 

「ばっかだなぁ」。失敗ばかりする主人公をほろ酔いで笑った私は、「なんでもっと上手に生きないのだろう。考えれば分かるじゃないか」とさえ思った。

 

この時の私はまだ知る由もない。後に、自分が異国の地ロンドンで、これでもかというぐらい泣きを見ることを。後先考えずに、突っ走って痛い目に沢山あう。その度に「彼女」を苦い気持ちで思い出すのだ。「なんてこった」と。

 

でも、良かった。苦い気持ちになりながら、ちょっと面白いと思う自分もいた。「大丈夫。帰ったら皆に笑って話そう。これは過ぎればコメディーだ」

 

だから、私は今、こうして下手くそな文章で何とか書いている。

日本語なら、英語より、幾分、マシなはずだ。

 

そうして、12時間の長旅を終え、ついにヒースロー空港に到着した。

 

なんだここは。

ガラガラじゃないか。地下の長い無機質な通路は、しんとして、私の不安を駆り立てた。

 

ぼやぼやして、トイレに向かったりしてたら、どうしたもんだ、本当に周りに人がいなくなってしまった。

 

ここに来て、初めて悟る。

 

「あ、私、ひとりだ」

 

どこまでも続いて行きそうな窓もない真っ白な地下通路。

 

そこには私と能天気に赤い大きなスーツケースだけだった。

 

放り出されて気づく恐れ知らずの自分は、ただただ何も知らないちっぽけな私だった。

 

宇宙空間に浮かぶ人工衛星を思いながら、トボトボ歩いて、やっとこパスポートの列を見つけた。

 

な、ながい。

 

しかもそれぞれの列に何か種類がありそうだ。

 

わたしは……どこに並べばいいのだろう……?

 

オロオロしていたら、同年代の女子の「日本語」が耳に入ってきた。

 

振り返ると、二人組の女子大生が「えーどこだろわかんないねー」と小声できゃっきゃしていた。私はコソコソその二人の後をついていった。

 

なんだかチラチラ見られている気がする。

 

不審がられている気がする。

 

私は何で一人で来ちゃったんだろう。

 

右に左に曲がる誘導ロープを挙動不審に進んでいった。

 

自分が並んでいる列が果たして正しいのかも分からないまま心細く順番を待つ私は、それでも無理矢理、勇気を出して、まずは最初の関門、入国審査を颯爽とクリアしてやろうと思った。

 

記念すべきロンドン最初の英会話だ。ここはばっちり決めたいものだ。

 

やっと順番が回ってきて、私は晴れやかに言った。‘Hi!

 

その時の審査のオジサンが、私には地獄の門番か何かに見えた。

 

私の精一杯の「ハイ!」はあっけなく黙殺され、むすっとした黒のおっきなオジサンを前に私は震え上がった。日本史でやった「入り鉄砲と出女」の文字が頭をかすめて変な汗が出た。

 

オジサンはジロリと私の顔を一瞥し、やっぱり怖い声でぶつぶつと何かを言った。

 

ポカンとする私にオジサンは呆れた様子で(私にはそう見えた)「ナンニチタイザイスルノデスカ」と日本語でもう一度聞いた。

 

この時、あまりにも緊張して正確に何て言われたのか覚えてないけど、確かそんな事を聞かれて、真っ赤になりながら答えた気がする。

 

私よりもずっと晴れやかに笑うポスターのお姉さんと“welcomeの文字を仰ぎながら、無事、入国を済ませた。

 

ここから、今度は学生寮まで連れて行ってくれるらしいタクシーを見つけなければいけない。今度こそ、スムーズにクリアしたい。

 

出口を抜けると、そこにはズラリとプラカードを持つ待ち合わせの人たちがいて、端っこの方に、見つけた。“Yamainuとペンで書かれたカードを気だるげに持つ黒人のオジサンを。

 

とてもじゃないが“Welcome!”という顔はしていなかった。多分、私が到着するのは、手間取ったせいで予定より、大幅に遅れていただろうし。

 

何はともあれ、気を取り直してオジサンに近づいた。

 

「君がやまいぬかい?」と聞く声が、さっきのパスポートのオジサンより優しくて安心した。

 

そこからオジサンの後をついていき、地下の駐車場に向かった。

 

そこには、黒くてでっかいピカピカのクルマがドーンとあって、これに乗るのか…と思わず萎縮する私をよそに、オジサンが私の重量級のスーツケースをトランクに担ぎ上げた。

 

その様子はさながら、私の赤いスーツケースが飲み込まれるようで、ドキドキした。

 

大変なのは、ここからだった。

 

やっぱりピカピカの車内にこわごわ乗り込んで助手席に座った私は、果敢に話しかけた。

 

大丈夫だ。私は英会話教室に通っているんだから。臆する事は無いはずだ。

 

とんでもねぇ。

 

私はここで思い知る。

 

英会話の先生たちは、普段からへたくそな英語を喋る日本人を毎日、相手にして、そもそも自分たちも日本語ペラペラの人が多いし、話す時も、至極丁寧に話してくれていたらしい。

 

というのも、運転手のオジサンの英語が聞き取れないったら、ありゃしなかったからだ。

 

低くて、速くて、くぐもっている。

 

それでも狭い車内で沈黙は耐えられない。

 

私は聞こえないもんだから、ひたすら自分が話題を振らなきゃならなかった。

 

オジサンが何か言って、私が理解できなくて、オジサンが翻訳機で見せてくれるも、その日本語は怪文書のようで訳が分からない。一生懸命に解読して、答えて見せると、どうやら的外れな事を言ったようで、今度は画像を見せてくれる。

 

そこには水着のお姉さんが写っていて、ますます頭がこんがらがる。

 

どうやらこの建物で行われるパーティ―は男も女も水着で参加するんだ、やばいだろとか何とか言ってるようで、「それはさぞや寒いでしょう」と答えたら、笑われた。

 

と、今度は話題が変わったらしくて、ところどころ聞き取った内容は、彼氏なんか簡単にできるさ、ベッドに行けば、あっという間だと(多分)言われて、それは3分クッキングで最初から出来上がりのハンバーグ出すくらい、順序飛ばしすぎじゃないか、とか思ってたら、

 

「酒は好きかい」と聞かれて、勢いで「ハイ大好きです!」と答えたら、オジサンがその日一番の上機嫌で「そうか。じゃあ、今度連れてってやるよ」という話になり、

 

あれよあれよという間に、電話番号を交換する羽目になった。

 

「酒が飲みたくなったら、いつでも電話してくれよな!」

 

寮に到着して、最初と打って変って、ハキハキと手を振って見送ってくれたオジサンに、私から電話することは、ついに一度も無かったけれど。

 

しかも、ロンドンでは、ずっと機内モードにしてたから、オジサンから電話がかかってきたかどうかも分かりやしない。

 

後で気づいたのだけど、私はこの運転手のオジサンを、語学学校か学生寮の関係者だと思っていたのだけれど、どうやら、全く関係ないオジサンだったらしい。知ったこっちゃない。

 

うすぼんやりと思い描いていた学生寮は、どどんとそびえる、アパート然とした建物の前で霧散した。建物の名前も「タワー」だったし。

 

中では、ちゃきちゃきとした眼鏡のお姉さんが迎えてくれた。

 

挨拶もそこそこに部屋に通され、一通りの説明を受ける。

 

部屋の清掃は毎週何曜と何曜で、WiFiのパスワードはこれで、鍵はこれで、なんちゃらかんちゃら、これが最寄り駅までの地図で、乗り換えはこうでこうで、そこから学校まではこうだから、じゃあ、早速明日、朝8:00に学校行ってね。何か質問はある?

 

え。

 

え、え、ちょっと待って。

 

 

「私、一人で行くんですか……?」

 

私はこの時、自分史上一番まぬけな声を出したと思う。

 

「ええ。勿論、あなた一人で行くのよ」

 

Why not?とお姉さんの顔に書いてある。

 

いきなり難易度ぶち上がり過ぎやしないか……??

 

自慢じゃないが、私は筋金入りの方向音痴である。

 

受験時代、模試会場に行くのにもれなく迷って、まともに間に合った事がない。あれだけ何度も遅刻すると、試験の途中入室も手慣れたものだ。どんな受験生だ。

 

私は真っ青になって、お姉さんにもう一度、最寄り駅と学校の行き方を教えてもらった。

 

お姉さんは新しい地図を用意してくれて、説明してくれたけど、

 

「いい?○○駅を使うならこの道で、△△駅使うならこの道で、バス使うならここで、徒歩で行くならこうよ。分かった?」

 

分からない!!!!

 

いや、分かるけど、分からない!!!

 

この私が!!大学から徒歩10分の居酒屋でさえ、大3になってやっと道覚えて迷わなくなった!!この私が!!

 

そんなお手軽な説明で!!分かると思うなよ!!!

 

地図が人並みに読めると思うな!!!うわあああん!!!

 

頭の中はパニック状態だったけど、「大丈夫、です……」と言ってしまった。

 

これだから日本人は!違う、それ以前の私の理解力!!

 

そしてお姉さんは去って行った。

 

私がこれから6週間暮らす事になった部屋には二段ベッドが二つ並んでいて、私は上のベッドを使うことになった。

 

日曜の夕方、という事で、まだ誰も帰っていなかった。

 

私はギシギシ、アルミのはしごをのぼってベッドにごろんと転がってみた。

 

私は目の前の天井を見ながら途方に暮れた。

 

「とんでもないことになったなぁ……」

 

「友達、できるんだろうか……」

 

「うう……」

 

「あ。」

 

思い出した。そういや、さっき、お姉さんが言っていた。

 

「ちなみにこの部屋には、日本人がもう一人いるわよ」

 

日本にいた時は「日本人とはつるまないぞ」と強気だったとか、あれ、同じ国出身の人は同室にならないって聞いてたのにな、とか一瞬、過ったけど、

 

この際、そんなこたあ、どうでもいい。

 

私はおもむろにベッドから這い出して、窓際に並ぶスーツケースの名札を恐る恐る確認した。

 

すると、一番端のスーツケースにHarukaの名札があった。

 

ハルカ……

 

私はハルカの帰りを待ちわびた。

 

私の運命はこのハルカに懸かっているのだから。

 

もうすでにハルカは私の中でマブダチになっていた。……半分くらい。

 

それからしばらく、苦手な地図と再び格闘したり、wi-fiのパスワードが分らなくて、小さい声で叫んだりしてたら、

 

来た。

 

待ち人ハルカ!!!!

 

おかえり!!!

 

初めましてこんにちはやまいぬと申します!!!!

 

心ははやるも、ビビって動けない。

 

身を潜めていると、どうやら、ハルカじゃないらしい。

 

帰ってきたのは、他のルームメイト達だったらしく、

 

彼女たちは英語じゃない(そう、英語じゃない!!!)言葉で何か楽しく喋りながら、

そのままキッチンで料理を始めてしまった。

 

やばい。これはやばい。

 

私はぶるぶる震えながら、スーツケースから、あるモノを取り出した。

 

そう。「お土産」である。

 

どどーん。

 

私は日本で「友達」に配るように抹茶チョコレートと抹茶ポッキーを用意していた。

 

いざ。

 

友達を!!!作らん!!!

 

そろそろ廊下を歩いて、リビングに行くと、とんでもないモノが目に入った。

 

「うそだ…」

 

テーブルに抹茶ポッキーがすでに置いてあった。

 

ハルカに先を越された!!!!

 

ハルカと被った!!!!

 

うわあああん!!!!!

 

でも、もうためらってる場合じゃない。

 

私はキッチンに並ぶ背中に声をかけた。

 

「ハ、ハロー」

 

あ、あれ……??

 

もう、この時の悲しい気持ちったら、ありゃしなかった。

 

私が思い描いていたルームメイトってのは、何ていうか、明るくて、フレンドリ―で、

 

こう、きゃっきゃワイワイするものだと思ってたのに、

 

何ていうか、冷めている……

 

「私やまいぬって言うの!あなたは!?」

 

「私はジェシーよ!よろしくねやまいぬ!!!」

 

「うふふ私たち気が合いそうね!!!」

 

とかじゃ、ない。

 

「あ……やまいぬって言うの」

 

「私、ジェシー

 

「日本から来たの、へぇ」

 

「私はフランス人よ。うん。よろしく」

 

「ああああああああの!!!!」

 

私はこの、あまりによそよそしくカタい空気を打破すべく、

懐から例のアレを取り出した。

 

抹茶ポッキー!!!!チョコレートも!!あるよ!!!

 

さぁ、どちらがお好み!!!??

 

「……」

 

あれ?

 

二人とも黙ってしまった。

 

明らかに、何ていうか、Yes,please!!の空気じゃない。

 

「……あ、じゃあ、チョコもらうわね」

 

「……あ、私は大丈夫。ええ、大丈夫よ」

 

なんと、一人には断られてしまった。

 

それ以上、会話を続けることもできず、私は部屋に引っ込んでしまった。

 

私の英語、そんなにだめだったのだろうか。

 

テンパって、一人だけ空回りしてしまった。

 

こんなはずじゃなかったのに。

 

この後、リトライすべく、wi-fiと地図を持って質問も兼ねてもう一度二人に話しかけたけど、結果は同じ。全く盛り上がれない。仲良くなれない。

 

どうにも、うまくいかない。

 

部屋ですっかりしょげかえっていると、部屋に誰か入ってきた。

 

それは……

 

「こんにちは……?」

 

「こんにちは…?」

 

「日本人?」

 

「うん。日本人」

 

待ちに待ったハルカだった。

 

 

 

 

 

 

 

今日は日本出発〜ロンドン初日のお話でした。

 

 

続きは、また今度。

 

 

やまいぬでした🐻🐻

 

 

 

 🐾🐾🐾🐾🐾🐾

 

 

 

私は写真が嫌いです  

嫌いでした 今までは

沢山撮った写真を眺め 

あなたにどこから話しましょうか

 

ロンドンで王子様に会いました。

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そろそろ観念して、ブログを書こうと思う。

 

なんで書きたくなかったかと言えば、まず6週間の留学で情報量が多すぎて、それを文字にするのがしんどかったから。もう一つは、このブログに絵本みたいな感じで挿絵を入れたかったんだけど、自分の画力に悶々として作業が進まなかった。

 

自分の画力が向上するのを待っていたらキリがないし、いつだって頭の中にあるうちは名作だ。逃げ回っていてはいけないと思った。

 

そう。私は逃げたいのだ。解けてしまった魔法を懐かしむ胸の痛みから。散らかった代わり映えのない自分の部屋とそこから始まる毎日に。

 

だって、私はここで、この部屋で、この国で、生きて行くらしいじゃないか。

今までも、これからも。うっすらと、心に積もりゆく、悲しさのような不安。

 

どうせ、元に戻るなら、知らない方が良かったんじゃないか。知りたくなかった。でも、知っている。知ってしまった。あー本当に、手元に残ったのは沢山の写真と動画、頭で鳴り響いて止まらない、君が愛してやまないお気に入りの歌。スペイン語だから、ワンフレーズしか口ずさめない。

 

そうなのだ。私は英語がへたくそだ。へたくそで、へたくそで、臆病だ。

あんなに大好きになったのに、私はついに何も言わずに帰国した。

 

君も最後まで言わなかった。

I love youも。I like youさえ。

 

その代わり、君は何度も言った。

 

 

「僕は君に自信を持ってほしい」

 

「いいかい。君は本当に美しい人なんだよ」

 

「僕は」

 

I believe in you.

 

何を。

 

何を信じるっていうんだ。

 

私なんかの、何を。

 

こんな私の、何を。

 

いやになっちゃうなぁ。

 

私は、やっぱり泣き虫だ。

 

恋を諦めるのは得意だったはずなのに。

 

とっくに慣れたはずなのに。

 

やまいぬは、泣いても可愛いなぁ」

 

ばかじゃないのか。

 

Kawaii~~やまいchannnn!!

 

ばかだ。

 

omg!!!  I really miss you, Yamainu chan!

 

本当に。

 

「聞いてよ、やまいぬちゃん!」

 

 

何でかなぁ。

 

 

「君が帰ってから、学校行っても、家にいても、パーティー行っても、日本語勉強してる時も」

 

ばかだなぁ。

 

「君の『あはは』って笑う声が恋しいよ!

君の『やっぱり忘れた』って言う口癖も恋しいよ!

本当に本当に、君が恋しいよ! どうしよう!!!」

 

ばか、というか、あほなんじゃないか。

 

やまいぬが大学生活を楽しむことを願うよ! 君ならできるよ! 僕知ってるもん!

あと、君は皆に言えるよ!」

 

うん。あほだ。間違いなく。

 

「『私はこんなに美しい人と話すチャンスを持ってます!』って。皆、羨ましがるよ!」

 

こらBeautifulを大文字にするんじゃない。

 

困ったなぁ。

 

ピカチュウのぬいぐるみ抱きしめる君を見たら笑っちゃったよ。

 

あーあ。敵わないなぁ。

 

そうなんです。

 

私はロンドンで王子様に会いました。

 

オタクで陽気でヘンテコな人。

 

変態で優しい、めちゃくちゃ面白い人。

 

あーあ。

 

大好きになってしまった。

 

そんな彼とのお話と、私の留学の話をのんびり書いてみます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

私は春休みの6週間、ロンドンで語学学校に通っていた。

 

 

ぼやぼやした私なので、留学に行くこと自体、年末に慌てて決めて、滑り込みで申し込んだ。

そんな私が優雅に素敵に器用に異国の地で暮らしていけるはずがない。

最初の一週間は地獄だった。

 

「あれ、私、死ぬんじゃないかコレ?」って文字が何度、頭をよぎったか分からない。

 

1週間目も2週間目も、そりゃあ沢山色んな事があったけど、ここでは割愛する。

 

 

彼と会ったのは3週間目だった。

 

 

本当は2週間目で、私たちのクラスに彼はすでにいたんだけど、全く話さなかった。

 

最初の印象は、あんまり良くなかった。

 

だって、なんか嫌な感じの奴だった。

 

フランス人の背の高い女の子と仲が良くて、二人はよく並んで授業を受けていた。それは別に構わないけど、この二人が「学級委員」みたいな感じでいけ好かなかった。

 

ちなみに彼は、あー、じゃあ、ミュウ君にしとこう。ポケモンのミュウが好きだから。ミュウ君は外国人のくせに割と背は小さい。156の私より、ちょいと高いくらいだ。

 

その凸凹コンビが、授業中、「優等生」然をするのだ。皆が問題を解いてても、2人はさっさと解き終わって、腕を組んでぶすっとしている。そして、答え合わせの時間になると、先生がまだ何も言ってないのに、挙手したり、いきなり自分の解答を読み上げたりする。

 

先生が他の子を指名しても、その子が答えるのが遅いと勝手に答えを言ってしまう。それで、先生に注意されると「おっと失礼」って気取って、二人で顔を見合わせて笑う。

 

私が一番、むっとしたのは、

他の子たちが「いや、これムズいな。わかんねぇ」みたいにコソコソ話してたら、それを聞いて、ミュウが「ハイ。これ答えだよ」ってすまして、自分のプリントを「ほらよ」みたいに、よこそうとした。彼らは「いや、それは遠慮しとくよ」って断ってたけど。

 

実際、彼は優等生だったのだろう。

でも、私は好きになれなかった。すごく苦手だった。特にその時の顔とか態度が印象に残っていたし。

 

でも、ある時、私がテキスト忘れて、たまたま隣に座ってたミュウ君に見せてもらうことになった。そもそも私は英語聞き取れないし、授業は中高で散々やった文法問題ばっかりだし、クラスはフランス人が多くて、しょっちゅう母国語で喋って、固まって、そのクラスは居心地が悪かった。なんか皆、鼻ピアスとか、露出とか凄くて、チャラかったし。

 

ミュウと仲良かった女の子は、同じ国出身だったけど、彼らが嫌いだと言っていた。

 

この前もペアワークで隣になったフランス男が明らかに、うっとうしそうな、めんどくさそうな態度で、作業中も他の子に「参っちゃうぜ」みたいな感じで話しかけてばっかりで、すごく嫌な思いをした。

 

だから、今回のミュウ君の隣も「あー早く、授業終わらないかなあ」って憂鬱な気持ちで座っていた。そういや、ミュウ君はフランス人じゃないの?彼、フランス語喋ってるじゃないって、女の子に聞いた時、「彼はフランス人じゃないけど、フランス語喋れるの」とか言っていた。その時は「はいはい、頭いいんですね、すごいすごい」ぐらい。ちぇってなものだ。

 

そしたら、急にミュウが話しかけてきた。

 

「ねぇ、この問題、答えどっちだと思う?」

 

それは私の苦手なリスニング問題で、自信が無かったから、適当に「あー多分Aじゃないかな」とか答えた。そしたら、彼はAに○をつけた。いやいや、待て待て、そんなするっと信じられても困る。あわあわしたんだけど、「いいからいいから」って、ケラケラ笑う。

 

私は急いで他の問題にも目を向けて、ぎりぎり聞き取れた単語で答えられるやつを言った。

「あ~僕もそうだと思ったんだよね~~」

 

それから時間が余ったから聞いてみたら、彼はスイス人だった。

スパニッシュとフレンチ、両方、普段から使うらしい。

 

「でも僕、日本語も分かるよ」

 

「えっ本当」

 

「ほら、これ『つ』でしょ。で、これが『ぬ』」

 

ミュウはドヤ顔でノートの端にちょろちょろとミミズの這った二文字を書いて見せた。

 

『つ』と言われればそうも見えるけど、何か頼りないし、『ぬ』は『ぬ』っぽい何かだった。

 

でも、そのクラスで初めて笑ったのは、その時だったと思う。

 

答え合わせになった時、やっぱり1問目は間違ってたけど、2問目は合っていた。

そしたら、「イェーイ!!!ヤッタネーーーー!!!」みたいなテンションできゃっきゃしながら、ハイタッチしてきた。

 

なんだかいつものムスっとした顔と正反対だったから、面食らってしまったし、ちょっと恥ずかしかったけど、ハイタッチを返した。

 

それ以後、彼とは何度もハイタッチをすることになる。

 

彼の国では「チョカ!」というらしい。

 

あっけらかんと、何がそんなに楽しいのか知らんけど、

やたらウキウキしながら、「やまいぬ、チョカ!!」と、しょっちゅう彼は手を掲げた。

 

 

いつも彼は手を挙げるだけで、

私がもじもじしながら、そこに手をぽいっと重ねるのがお約束だった。

 

 

2週間目、土曜の朝、突然、先生に「なんかこのクラス解散することになったよ」って宣言された。

 

 

なんでやねん。そんな馬鹿なことあるか。

 

何でも、3月に入ってから、「卒業生」、つまり自分の国に帰る人が増えて、定員割れだそうな。生徒もびっくりしたけど、何より当の先生本人がびっくりしてた。

 

「いやぁ、ビビるよね~僕もさっき言われてさ~

まぁ、とにかく今日が最終日ってことでよろしく~~」

 

話によると、来週からは他のクラスに合流することになるらしい。

 

 

そうは言われたものの、何故か今日は人が少ない。

 

 

いや、少ないのは、そうなんだろうけど、異常に少ない。

 

 

先生も「おいおい、最後だってのに、なんで人少ないんだい?」

 

ってなったら、フランス人のチャラい子が言った。

 

「あー多分、皆、昨日パーティー行ってたんで、今頃寝てると思いますよ~」

 

 

えええええ。

 

 

 

何それええええ。

 

 

そういや昨日は緑の帽子かぶった人々がウロウロしていた。

 

 

あれはセント・パトリックス・デーとやらだそうで、

 

 

ただでさえ皆さん、パーティー大好きピーポーなのに、さらにはっちゃけまくったらしい。

 

 

何てこったい。

 

 

 

 

うーん。やっぱり、色々端折って書くと味気なくなるなぁ。

 

いや、1.2週間も色々あったんですよ。充電切れたiPhone片手に3時間夜の土砂降りのロンドンをしかも傘忘れて迷子になって死にかけた話とか、深夜の地下鉄でオネエのお二人に話しかけられたとか、日本の男子と一丁前にデートしたとか、マッチョの黒人にナンパされたとか、精神弱りすぎてテートモダンのギフトショップの絵本読んで、感涙してまとめ買いして、そこから何やかんやで今、美術学校に通うことになったとか、いや本当にどこに行っても女の人間関係は面倒くさいとかアラジン観に行ったら、うんこ漏らしそうになって、何やかんやで隣に座ってたお姉さんと仲良くなって2ショット撮ったとか。

 

 

ちょっと、焦らず、時間かかりますけど、

やっぱり1から、つまり初日から書いた方が良さげな気がしますね。

 

 

とにかく今日は、ここまで。

 

 

続きは、また今度。

 

 

やまいぬでした🐻

 


🐾🐾🐾🐾🐾🐾

 

笑顔で手を振り 見送る君を 忘れられない

頭を撫でて キスは頬に

「ダイジョーブ」って ヘタな日本語

優しい ずるい ありがと 大好き

ミズゴローとデートしてきた。

 

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ミズゴローとデートしてきた話がしたい。

 

 

 

 

 

ミズゴロー君は、同じ学科で、お笑い研究会とポケモンサークルに入ってて、

 

 

 


新歓期間にずっとミズゴローの恰好をして歩いてたらしいから、

 


ミズゴロー君。

 

 

 


ミズゴロー君はチビである。

 

 

 

 


身長156でヒールはいた私より小さい。

 

 

 

 


ミズゴロー君はハゲである。

 

 

 

 


第一印象は「額が広い薄毛の人」である。

 

 

 


ミズゴロー君はけっしてイケメンではないけど、

 


やたら話が面白い。

 

 

 

 

同じ詩歌創作授業で、


なんか毒気の強い面白変な詩を書く人だなぁと思ってた。

 

 

 

 

んで、1月1日の正月、夜、

 


じーちゃん家で暇してた時にたまたまミズゴロー君を思い出して、

 

 

 

 

「ミズゴロー君とごはん行きたいです」ってLINEしたら、

 

 

 

 


送って3秒ぐらいで、

 

 

 


「人違いですが、ごはんは行きましょう」って返事が来た。

 

 

 

 

でも、お互いテスト期間やら何やらで忙しくて、

 

ごはんは実現せずに話は流れたかのように思われた。

 

 

 

 


今更流れた話を蒸し返すのは面倒だし、

 

あっちはもしかしたら2人よりも大勢が好きかもしれないし、

 

だとしたら日程調整が面倒だ。

 

 

 

 


したら、だ。

 

 

 

 

2月に入ったら、ミズゴロー君からLINEが来た。

 

 

 

 


「テストは終わりましたかな。ごはんでも」

 

 

 

 

アガったよ、やまいぬは。

 

 

 


だって、いつも誘うばかりで、

 

初めて男性からゴハン誘われたんだもの。

 

 

 

 

そっから、まだ寒いけど、気合の春物ワンピ―スを買いましたさ。

 

 

 


ライトグリーンのワンピース。胸に大きなリボンがついてるやつ。

 

 

 

 

試着したら、アパレル店員さんが

 

「お客様、すごく可愛いですよ~~」

 


「今度のデートに着ていきたいんです!!」

 

 

「え〜〜これで会ったら、絶対男の子、嬉しいですよ〜〜!!」

 

 

 

 

って、言われて、買っちゃったよ。

 

 

 

 

 

 

ちゃんと髪巻き巻きして、デート行きましたとも。

 

 

 


そういや、ミズゴロー君は、いつも変な恰好をしている。

 

 

 

クリスマスにひらかれた私の劇には、

 

小さいサンタの恰好で来た。

 

 

 

「Ho! Ho! Ho! 頑張った君にはこの栄養ドリンク詰め合わせをあげよう

 

 

 

リポビタンDオロナミンC、各種揃っているよ!!」

 

 

 


この前の授業では、小さいアライグマの恰好をしていた。

 

 

 

アライグマのパーカー。

 

 

 

 

得意げな顔で、

 

 

 

 


「見てください! これ、フード被ったら、上までチャック上がるんです!」

 

 

 


小さいおっさん顔した成人男性がアライグマの中でもごもご喋ってた。

 

 

 

 

その前は、南極探検隊みたいな

 

デカい毛皮の帽子かぶってた。

 

 

 

 

そのままアラスカとか行けそうなやつ。

 

 

 

 

私との1回目のデートには、比較的マトモな恰好してたけど、

 

 

 

緑のチェックのポンチョ羽織ってて、

 

 

 

「今日のテーマは?」って聞いたら、

 

 

 


「今日はハリーポッターです! おすすめの魔法使いの帽子あったら、


教えてください! なかなか見当たらないので!!」

 

 

 


って、言われた。

 

 

 


「気持ち悪いなぁ、君は」って言ったら、

 

 

 

 


すごく気持ち悪い笑い方してくれて、すごく気持ち悪かった。

 

 

 


なんで女物の手袋してるのって聞いたら、

 

 

 

 

「これは、レジで、さも彼女用かのような笑顔で買って、

 

 

 


後日、訳ありげな悲しい顔して、手袋を自分でつけて行って、

 

 

 


店員さんに僕と架空の恋人のドラマを想像させる遊びをしているんです」

 

 

 

って、言ってて、やっぱり気持ち悪かった。

 

 

 


ちなみに別の日にアパレルバイトしてる友達に聞いたら、

 

 

 


「そもそも忙しくて、客の顔なんか、いちいち覚えてないし、

 

 


覚えてたとしても、『あーそういう趣味の人なんだな』としか思わないよ」

 

 

 


って言ってた。

 

 

 


その話をミズゴロー君にしたら、

 

 

 

「僕、この遊び大好きで女性物の小物を2万円くらい買っちゃいましたよ」

 

 

 

って、気持ち悪いこと悲しい顔で言ってた。

 

 

 

「気持ち悪いね!」って言うと、

 

 

 

「げへへへへ」って、さらに気持ち悪い笑い方してくれるんだけど、

 

 

 

「見てみて、あのマネキン小さいよ!

 

 


ミズ君の友達じゃん!

 

 

 


でも、サイズ感一緒なのに、あっちの方が可愛いね!!!!」

 

 


みたいな事たくさん言ったら、

 

 

 

「今度それ言ったら、僕と一緒にプリキュアのコンサート、

 

 

最前列に連れて行きますよ?」

 

 

 


って、言われた。怖い怖い。

 

 

 


ちなみにプリキュアは姪っ子と話合わせるために

 

 


一生懸命、観てたら、

 

 

 

姪っ子ちゃんは、すぐに飽きて、

 

 

 

ミズ君だけ、めっちゃ詳しくなっちゃったらしい。

 

 

 


ミズ君は気持ち悪い人だ。

 

 


というか、本人が気持ち悪い人ごっこを楽しんでいる。

 

 


どこまでが素で、どこからがゴッコなのか、いまいち分からない。

 

 

特技は、人の誕生日を聞いたら、それに関連する情報を

 

 


ずらずら早口で気持ち悪く羅列することだって言ってた。

 

 


その人の星座、誕生石、誕生花、誕生魚に、誕生寿司、あと動物?

 

 

 

ちなみにミズ君の誕生魚は「ウナギ」で、特徴は「つかみどころがない」ところらしい。

 

 


あと、誕生寿司は「ホタルイカ」って言ってた。

 

 


ホタルイカの寿司なんて、初めて聞いたよ。

 

 


そういや、1回目のデートで、会った時、

 

 

 

「どこ行きたい?」って聞いたら、

 

 

 


「スイーツパラダイスというものに行きたいです」

 

 

 


って、目きらきらさせて言われた。

 

 

 

何で?って聞いたら、

 

 

 

 

「だって、スイーツのパラダイスですよ! 天国じゃないですか!」

 

 

 


って、言われた。

 

 

 


鹿児島出身の彼は、スイパラに並々ならぬ憧れを抱いてるんだけど、

 

 

 


男一人で行く勇気は無いという。

 

 

 

 

町中をアライグマで歩くくせによく分からないやつだ。

 

 

 

 

ちっちゃい薄毛のオッサン顔した青年が、それはそれは嬉しそうに

 

 

イチゴのミルクレープを頬張っていて、やっぱり気持ち悪かった。

 

 

 


ミズ君は三次元の女の子には興味あるの?って聞いたら、

 

 

 


「無いって言うと、婚期逃しそうなので、一応あるって言ってます」とな。

 

 

 


でも、後日、友人に聞いたら、

 

 

 

「女子大生はチョロいよ~(笑)」ってのを誰かが言ったら、

 

 

 

「女子大生はチョロいんですか、それは良いこと聞いたなぁ」

 

 

 

 

って、ミズ君、ウキウキしてたらしいから、よく分からない。

 

 

 

 

ミズ君に「何でそんな気持ち悪い笑い方するの」って聞いたら、

 

 

 

 

 

 

 

上京する前に都会っ子の笑い方を研究した成果らしいんだけど、

 

 

 

 

 

 

 

どう考えても、その笑い方は秋葉原とかのごく一部の限られた都会の笑い方だ。

 

 

 

 

 

 

 

で、この前、「甘いもの大好きなミズゴロー君にチョコあげるよ」

 

 

 


ってLINEしたら、

 

 

 


「人違いですけど、チョコ欲しいです。ごはん行きましょう」

 

 

 


って、やっぱり3秒で返事が来た。

 

 

 


で、今日、彼と2回目のデートしてきたんだけど、

 

 

 

「ごめんね、ミズゴロー君。15分遅刻する」

 

 

 

ってLINEしたら、ちょっと間が空いてから、

 

 

 

 


「分かったミズ―」って返事がきた。

 

 

 


どうやら、観念したらしい。

 

 

 


今日はミズ君、黒のトレンチコートを着てきた。

 

 

 


女物の黒い手袋もしてたけど。

 

 

 

 

いつものアライグマやら、サンタに比べれば、

 

 

 

 

よっぽどマトモだったから、

 

 

 


これは、デート用に一応のお洒落してきてくれたのかな

 

 

 

 

って思ったら、ちょっと面白かった。

 

 

 

 

黒のトレンチと手袋した、チビハゲメガネのお喋りミズゴロー君。

 

 

 

 

私は白のニットワンピース着てった。

白いお花のバレッタもおまけに。

 

 

 

 

 

何度も「ちっちゃいね!」って言って、ごめんね。

 

 

 


ちゃんと気を使って、ハゲには触れなかったよ。

 

 

 


プリキュアには連れて行かないでほしいな。

 

 

 


ミズ君にゴディバのチョコあげたら、

 

 


ちっちゃいバッグから、

 

 

 

「あ、じゃあこれお返しです」

 

 

 

って、ロイズの生チョコくれた。

 

 

 


女子力高いな、ミズ君。

 

 

 


でも、その日のデート中、ミズ君、ずっとゴキゲンで

 

 

 


ゴディバの小さい紙袋、手に持ってたから、喜んでくれたんじゃないだろうか。

 

 

 


なんでしまわないの?って聞いたら、

 

 

 

東京の人に自慢したいんです、ってニコニコ言ってた。

 

 

 

「つかみどころのない」ミズ君だから、どこまで本気か分からないけど。

 

 

 


この前、お笑い研究会の男どもで集まって、近くの公民館の台所貸切って、

 

 

自分たちで自分たちのためのチョコ作って完食したって言ってたし。

 

 

 


まあ、プリキュアゴディバくれないしね。

 

 

 

いやぁ、楽しそうな人生を送っているようで、何よりだ。

 

 

 


私も人生楽しいさ。

 

 

 

 

いつか、ミズ君のお笑いライブに行きたいなぁ。

 

 

 

 

ロイズおいしかったよ、ありがとう。

 

 

 

 

ちなみに、デートしてる時の私を、少しでも可愛いと思ってくれたなら、

 

 

 

 

すごく面白いなぁ、それは。

 

 

 

 

あはは(´∀`)

 

 

 


今日は「ミズゴローとデートしてきた」という話でした。

 

 

 


続きは、また今度。

 

 

 

やまいぬでしたʕ ・(エ)・ʔ

 

 

 


甘い甘い恋をしましょう
チョコをひとつ君にあげる
代わりに君の愛をちょうだい
甘い甘い愛をひとつ

私はあなたを惚れさせたい

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それは、事件だった。

 

 

 

 

事件、と呼んでもよいであろう出来事。

 

 

 

 


大変だ。

 

 

 

 

 

虎雄に話しかけられた。

 

 

 


しかも、なんか、優しかった。

 

 

 

 

 

なんか、私を見る目が、優しかった。

 

 

 

 

それは彼が普段、「可愛い女の子」に向ける、それだった。

 

 

 

 

ええええ。

 

 

 

 

 

ばかにすんな。

 

 

 

 


そんな簡単に、優しい顔するな。

 

 

 

 

 

虎雄っていうのは、

 

 

 

 

大学1年の冬から、2年の夏まで、


私が大好きで大好きで仕方なかった男の子。

 

 

 

 

 

「お前だけは可愛いと思えない」と言った男の子。

 

 

 

 

 

プライドばっかり高くって、不器用なくせに、

 

たまに頑張り屋で、感動屋で、いいやつになる、ずるい男の子。

 

 

 

 

私が、人生で一番、長く恋をしていた男の子。

 

 

 

 


こんなに簡単なのか、と思ってしまった。

 

 

 

 


「可愛い」って、簡単だ。

 

 

 

 

お洒落して、にこにこして、黙ってれば良い。

 

 

 

 

 

ずっと、昔から、ずるいと思ってた。

 

 

 

 

 

「可愛い女の子」がずるいと思ってた。

 

 

 

 


だって、私の方が、頑張ってる。

 

 

 

 


私の方が、「良いやつ」なのに。

 

 

 

 


どうして、あの子たちの方が、皆にちやほやされるんだろう。

 

 

 

 

どうして、私は愛されないんだろう。

 

 

 

 

そんな事ばかりを考えていた。

 

 

 

 


それが、今、こんなに簡単に、「可愛い」と言われる、思われる。

 

 

 

 

この違いは何なんだろう。

 

 

 


Twitterで、ある人に言われた。

 

 

 


「可愛いも美しいも、魂の問題。

 

 

 

 

やまいぬちゃんは可愛い。

 

 

 


それはもう間違いなく、めんこい。

 

 

 

 

だって、魂が可愛いんだもの」

 

 

 


あの頃の私が聞いたら、嬉しくて嬉しくて、大泣きしてしまう。

 

 

 


なんで「可愛い」と思われるのか。

 

 

 


それは、たぶん、「可愛げ」が出てきたから。

 

 

 

それは、たぶん、「魂」が綺麗になったから。

 

 

 


昔より、私は自分を好きになった。

 

 

 


それは、お洒落を覚えたからかもしれない。

 

 

 

楽しいと思える日が増えたからかもしれない。

 

 

 


自分がちゃんと愛されていることに気づいたからかもしれない。

 

 

 

 

色んな女の子に素直に「可愛いね」って言えるようになったからかもしれない。

 

 

 


「可愛い」って人に言ってたら、自分自身も「可愛い」と思えるようになったからかもしれない。

 

 

 

 

愛されたいと思っていた時、ひとは遠ざかって行った。

 

 

 

 

優しくされたいと思っていた時、ひとは冷たかった。

 

 

 

そうだ、私は前よりも、ひとを好きになったのだ。

 

 

 

昔より、私はひとに優しくなった。

 

 

 


ひとの良いところを見るようになった。

 

 


ひとを素直に、愛しいと思うようになった。

 

 

 


気づいたら、変わっていた。

 

 

 


それは、確かな変化。

 

 

 

朝たった15分身だしなみを整えて、お洒落して、ゴキゲンでいれば、

 

きっと、私もあなたも可愛いだろう。

 

 

 

ゴキゲン、が大事。

 

 

 


ルンルンでいること。

 

 

 

失敗しても、反省したら、ちゃんと自分を許してやること。

 

 

 

自分のことを見捨てないこと。

 

 


自分をいじめないこと。

 

 


憎まないこと。

 

 

 


男子も女子も、まずはお洒落してみればいい。

 

 

 

それだけで、自分を、ちょっと好きになる。

 

 

 


それだけで、ちょっとゴキゲンになる。

 

 

 


ニコニコしてれば、素敵なひとだ。

 

 

 

 


そして、皆を「可愛い女の子」と油断させておいて、

 

 

 

 

こっそり、自分だけの武器を磨こう。

 

 

 


ピカピカに磨きあげた剣を、いつか懐から抜き出して、

 

 

 

 

華麗な技を見せつければいい。

 

 

 

 


シュバッ

 

 

 

 


その時、きっと皆が本当に心を奪われるに違いない。

 

 

 

 

なんて、それは楽しいんだろう。

 

 

 

 


「可愛い女の子」のままじゃ、つまらない。

 

 

 

 

魅了したい。

 

 

 

  

 

せっかく生まれてきたんだからさ。

 

 

 

 

 

一度くらい、あなたを、虜にしてみたい。

 

 

 

 

 

私はあなたを惚れさせたい。

 

 

 

 

 

憂いて、嘆いてる暇はない。

 

 

 

 

バイバイ、虎雄。

 

 

 


私は、先に行くからね。

 

 

 

 

あんまり女の子にデレデレしてばっかじゃだめだよ。

 

 

 

 

電柱にぶつかるぞ。

 

 

 

 

今日は「私はあなたを惚れさせたい」というお話でした。

 

 

 

続きは、また今度。

 

 

 

やまいぬでしたʕ ・(エ)・ʔ

 

 

 .+*:゚+。.☆

猫も杓子も可愛い可愛い

君の愛は簡単ね
ごめんね女の子は飽きちゃった
馬に跨り 草原走るわ

 

 

 

 

廃墟を求めて三千里してきた

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それは、演出のある一言が、全ての始まりだった。

 

 

 

 

彼女は、言った。

 

 

 


「そうだ、廃墟を撮ろう」

 

 

 

はい?

 

 

 

はいきょ?

 

 

 


何の話かと言いますと、

 

 

つまり、私が所属している演劇サークルで次の劇の演出が、

 

 

「廃墟をバックにチラシを作りたい」と、言いやがりましてね。

 

 

 

もうね、ばかじゃないの、と。

 

 

 

言いたいわけだよ。

 

 

 

やだよ。お化けでるじゃん。

 

 

 

 

好奇心旺盛な中学生じゃあるまいし。

 

 

 

 

なぜ、私が行かにゃならんのよ、と。

 

 

 

 

それは、私がセンビだから。

 

 

 

 


センビ

 

 

 

 

宣美

 

 

 


宣伝美術

 

 

 


そう。映画館行くとよく置いてある、「レイヤー」とか呼ばれる

 

 

 

 

あのチラシ。

 

 

 

 

あれを作らにゃならんの。

 

 

 

 

誰が。

 

 

 


ワシが。

 

 

 


宣伝美術部、と冠してある通り、宣伝にまつわる色んなものを、

 

 

 

 

演出さんの手となり、足となり、作らにゃならんの。

 

 

 


それは、チラシに始まり、当日、各座席に置いてあるパンフレットに、


「もぎる」ためのチケット、DMこと、ご案内ハガキ、立て看板、プラカード、ポスター、


Twitterで流すためのCM動画、道案内動画、エトセトラ。

 

 

 


これを、今回は3人で作るんだと。

 

 

 


ここで、イカれた3人の仲間を紹介するぜ!

 

 

 


チーフ!

 

 


経験そんなに豊富じゃないし、そんなに頼れもしない
我らがリーダー! 遅刻癖が玉に傷! 残単位数は非公開!


最近、めでたくヤンデレメンヘラァーな先輩彼氏と無事別れたと思いきや、


意外とこれが寂しい自分にショックを受けているとか、いないとか。

 

 

 

 

やまいぬ!

 

 

 

 

劇研で数々の騒動を巻き起こしている問題児!


本人は全て武勇伝と信じて疑わない迷惑なやつ!


ついに劇研で彼氏を作ることは、諦めた! 


最近言われてムカついた言葉は「やまいぬって、節操ないよね」!


ちなみに宣美は初部署だ! 

明日が見えない!

 

 

 

 

期待のルーキー! 

 

 

 

 

なぜ独文学科を選んだのか。もはや自分でも分からない。


なぜ2年生の2月に入部してきたのか。


「劇研って、怖そうだから、様子見てたの」


石橋叩いて渡るにも、程があるんじゃないのかbaby!


勿論、経験値0だ! 明日が見えない!!

 

 

 

 

ポンコツチーフと素人二人で、一万五千部のチラシを作るって???

 

 

 

 

ばか言うんじゃないよ!!!!!

 

 

 


はい、解散!!!!

 

 

 

 

 

そうは、問屋がおろさねえ。

 

 

 


鬼演出に首根っこ掴まれて、地獄の窯にくべられる。

 

 

 


この前も怒られたばっかりだってのに。

 

 

 

聞いてよ。

 

 

 

 

宣美とは別に、制作部というのがある。

 

 

 

宣美が作ったチラシをあっちゃこっちゃで配ったり、


当日のお客様をご案内したり、前説やったり、


「気配り」のプロたちである。

 

 

 


で、この前、制宣会議なるものがあった。

 

 

 


これは、集客アップを図るための両部署で行われる会議なんだけども、

 

 

 

 


死ぬほど、たるいんだな、これが。

 

 

 

 

「チラシいっぱい貼りたいですよねー」

 

「だよねー」

 

「どうしよっかー」

 

「駅とか貼っちゃダメかなー」」

 

「この前、先輩がやろうとして怒られてたー」

 

「そっかー」

 

「お金かかっちゃうんだってー」

 

「そっかー」

 

「すっごい高いんだってー」

 

「どうしよっかー」

 

「あ、差し入れおいてある!」

 

「あ、私、チョコがいいなー」

 

「えーずるーい」

 

 

~1時間経過~

 


演出「よし。一万五千部、刷るぞ」

 

全員「ウィッス」

 

 

 

 

 


ばかじゃないの!!!!!!!!!!!!

 

 

 


ねえ!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 


どうして!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 


怒るよ!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

私は、このブログを始めてからというもの、


それはそれは、楽しく毎日生きている。

 

 

 

 

1月後半なんか、レポート、試験勉強そっちのけで


ブログ執筆とお絵描きに勤しんでた。

 

 

 

おかげで、レポートを前日まで溜め込んで、

 

さぁ、今日明日2日かけてラストスパート頑張るぞー!と

 

レジュメを見たら、実は〆切を一日勘違いしてて、

 

あと3時間で受付終了という恐ろしすぎる事実が発覚し、

 

そこから、鬼神の如きスピードで7000字分のレポートを書き上げ、

 

〆切10分前に駆け込み提出した。

 

出し終わった後、動悸はするわ、冷や汗で脇びちょびちょだわ、


散々だった。

 

 

 

 


それが、何。

 

 

 


この会議という名の茶番劇につき合わされて、

 

 

 

 


私の命の断片である貴重な貴重な時間が

 

 

 


今!!!! 

まさに搾取されてるってばよ!!!!!

 

 

 

結局、計2時間も拘束されたってばよ!!! 

 

 

 

 

レポート書かせてやろうか、おい!!!!!

 

 

 

 

日本語ラップの近未来について3000字書かせてやろうか!!!!!!!

 

 

 


そんなわけで、嘘がつけない私は、申し訳程度に相槌だけ適当に打って、

 

 

 

待ちに待った宣美会議(チラシのデザインを演出さんと決める会議)では、

 

 

 

 

ポンコツチーフ「じゃー始めまーす」

 

やまいぬ「任せて!!!!!」

 

ポンコツチーフ「え、いきなりどしたの」

 

やまいぬ「ここからは全力でサポートするから!!」

 

ポンコツチーフ「え、あ、うん」

 

やまいぬ「ハイ! じゃあ、始めるよ! ちゃきちゃき行きますよ!


では、まず、こちらのホワイトボードをご覧ください!!」

 

鬼演出「おい、やまいぬ」

 

やまいぬ「ハイ!!」

 

鬼演出「ぶち殺すぞ」

 

 

 

 

 

何とか、ぶち殺されずに済んだけど、

 

ものごっつ怒られた。

 

露骨すぎんだろ、と。

 

態度を改めろって、強めに殴られた。

 

痛かった。

 

 

 

 

そして、話は冒頭に戻る。

 

 

 

 

廃墟をバックにした役者の写真を撮りたいんだと。

 

 

 

 

でもって、そこに洒落たフォントで、公演名を入れたいんだと。

 

 

 

 

演出は、嬉しそうに某ルミネのポスターを見せながら、言った。

 

 

 


そこで僕ら3人は、「イイ感じの廃墟」を探す旅に出たのだ。

 

 

 

そんな都合よく「イイ感じの廃墟」があるもんか。

 

 

 


そもそも、廃墟って、撮影許可どうやって、とるんだよ。

 

 

 


されど、ここは「演出の言う事は絶対」がモットーの劇研らしく、

 

 

 


我々は「イイ感じの廃墟」っぽい場所をひたすら写真に収めた。

 

 

 

知ってる?

 

 


今日は、一日、暴風が吹き荒れていたことを。

 

 

 


それは、正気の沙汰ではない。

 

 

 


半日かけて、カメラ片手に、ビュービュー北風吹き荒れる中、

 

公衆トイレやら、汚いビルの裏口やら、古びた消火栓やら、すすけた電話ボックスを

 

文字通り、死に物狂いで撮りまくった。

 

 

 


今日一日で、一生分の「寒い」を言い切ったんじゃないだろうか。

 

 

 

ホームレスのおばさんや、運送のおじさんの横で、仮にも花の女子大生が、

 

一体、何をやっている。

 

 

 


せっかく撮っても、演出に

 

 

「うーん、悪くないけど、もっと恰好よく撮ってほしいな」

 

 


って言われようものなら、

 

またもや吹雪(体感は、それ)の中、再びさすらう羽目になる。

 

 

 

 

大学の裏口に行ったら、舞台美術の後輩女子たちが、これまた3人で、

 

北風をものともせず、果敢に木材を切っていた。

 

 

 


あんまり胸が打たれたから、

 

貼るカイロお徳用と、ホットドリンクと、お菓子を大量に差し入れしといた。

 

 

 

我々の努力の甲斐あって、最高に「イイ感じの廃墟」っぽい写真が、無事に撮れた。

 

 

 


明日は、「イイ感じのフォント」探しの旅に出る。

 

 

 

 

自分なんか、探してる場合じゃない。

 

 

 


皆、風邪はひくなよ。

 

 

 

お腹出して寝ちゃ、だめだよ。

 

 

 


今日は、久しぶりに熊のぬいぐるみと寝てみようか。

 

 

 

良い夢見られる気がするよ。

 

 

 


あなたも、良い夢が見られますように。

 

 

 

Sweet dreams.

 

 

 

 


今日は、「廃墟を求めて三千里してきた」というお話でした。

 

 

 

 


続きは、また今度。

 

 

 

 

やまいぬでしたʕ ・(エ)・ʔ

 

 

 

✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――

 

 

 

夢で逢えたら 君にキスをしてほしい
きっと夢なら 叶うはず
優しいキスを ひとつして
夢みたいな 優しいキスを

 

 

 

書く描くしかじか、聞いてくれ

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書いたり描いたりすることについて、話したい。

 

 

 

 

 


まずは、最近読んでいる本を紹介したい。

 

 

 


どどん。

 

 

 

 


村上春樹東京奇譚集

 

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ここに来て、ついに春樹が降臨。

 

 

 

 

って、言っても私は春樹さんを一冊まともに読んだことがない。

 

 

 


授業で「神の子どもたちはみな踊る」の中の一編だけ読んだくらいだ。

 

 

 


あとは「女のいない男たち」の中の一編を三省堂で立ち読みしたくらい。

 

 

 

 


あ、あとけっこう前に、「ノルウェイの森」の映画を借りて観ようと思ったんだけど、開始30分ももたずに爆睡してしまった。

 

 


今なら、最後まで起きていられるかもしれない。そんな気がする。気のせいかな。

 

 

 

 

そういや、大学入学直後、第一志望に入れなくて、クサクサしてた頃、図書館で春樹さんのインタビュー集「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」も読んだことあったな。

 

 

 


別に何かこだわりがあって、わざとメジャーどころを読んでいないのではなく、

 

 

むしろ、有名過ぎて、読もう読もうと思いつつ、機会をずるずると逃し続け、今に至ってるだけである。

 

 

 


読みたいんだけどね。春樹。

 

 

 


何故ならば。

 

 

 

どどどん。

 

 

 


小泉十三「人生は名言で豊かになる」

 

 

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私は名言というものが大好きである。

 

 

 

Twitterは友達よりも、名言botと美術botの類を遥かに多くフォローしている。

 

 

 

 

TL見て、ひとりで勝手にうっとりしている。

 

 

 


どうだ、イタくて、キモいだろう。

はっはっは(´∀`)

 

 

 

で、この本の中に春樹さんも紹介されている。

 

 

 

98ページ。「粋 cool しびれる言葉」のトップバッター。

 

 

 

「完璧な文章などといったものは存在しない。


完璧な絶望が存在しないようにね」

 

村上春樹風の歌を聴け』より

 

 

 


しびれるぅ~~

 

 

 


小泉さんは書いている。

 

 

 


「これが小説の書き出しで、私を含めて当時の文学青年は、この一文だけでイカれてしまったといっていい。」(l.8)

 

 

 

 

楽しいから、他の名言も調子に乗って、紹介してしまおう。

 

 

 


弱きもの、汝の名は女なり!――シェイクスピアハムレット』より

 

 

 

知らざあ、言って聞かせやしょう――河竹黙阿弥『青砥稿花紅彩画』より

 

 

 


彼女が愛していたもの、それはモーツァルトとバッハ、
そしてビートルズ。それにぼく――映画『ある愛の詩』より

 

 

 

「ゆうべどこにいたの?」「そんなに昔のことは覚えてないね」
――映画『カサブランカ』より

 

 

 


生きろ! そなたは美しい――映画『もののけ姫』より

 

 

 

 

悪魔のように細心に、天使のように大胆に――黒沢明

 

 

 


し、しびれるぅ~~

 

 

 

テンション上がってるのは私だけで、
読者の皆さんが、ツンドラみたいに冷え切っていたらどうしよう。

 

 

 

 

ちなみに、うちのオカンはそのタイプである。

 

 

 


私がどれだけ熱弁をふるっても、「はぁ、へぇ、ふーん」てなものである。

 

 

 


挙句、忙しいから後にしてと言われる始末である。なんでやねん。

 

 

 

 

私の名言・キャッチコピーオタクは予備校の先生の影響が強い。

 

 

 


英語の先生が元祖・名言オタクなのである。

 

 

 

すさんだ受験生に少しでも心に潤いを、という建前で、

 

しゅっちゅう、名言を英訳・邦訳したリストを配ってくれた。

 

 

 


例えば。(性懲りもなく、また紹介する)

 

 

 

He made me so mad that I told him I liked him.   “The Peanuts”

 

(あんまり腹が立ったから、あいつに好きだっていってやったの)

 


先生の解説
⇒突然、空き地の野球を禁止されたチャーリー・ブラウン。「野球ボールがだめなら」と野球ボールの代わりにゴルフボールを持って黙々と一人でキャッチボールをする。ふがいないチャーリー・ブラウンの姿を見て怒ったマーシーは、彼に好きだと告白してしまう。乙女心は複雑怪奇。

☆so~that SVが使われていることに注目すべし。

 

 

 

 


There’s no Tanmen for you eat! Junichi Komoto


(お前に食わせるタンメンはねぇ! 次長課長 河本準一)


☆to doの名詞用法(Oになる) to doの形容詞用法

 

 


Gravitation is not responsible for people falling love. Albert Einstein


(人が恋に落ちるのは重力のせいではない。 アルバート・アインシュタイン


動名詞の意味上の主語

 

 

 


For the first time, I saw the moment someone fell in love. “Honey and Clover”


(人が恋に落ちる瞬間を初めて見てしまった。『ハチミツとクローバー』)


⇒竹本がはぐみに一目惚れするのを目撃した真山の独白


☆関係副詞の省略

 

 

 

What belongs to Nobita is mine. And mine is mine. “Doraemon”


(のび太のものは俺のもの。俺のものは俺のもの)


⇒なんでジャイアンはあだ名なのに、ジャイ子は本名なんだろうか?


☆関係代名詞what

 

 

 

 


You makes me want to be a better man.      “As good as it gets”


(君に会って、もっといい人間になりたくなった。   『恋愛小説家』)


⇒毒舌でひねくれ者だった売れっ子小説家のメルヴィンは、キャロルに恋をして少しづつ変わっていく。メルヴィンがキャロルに「私をほめて」と言われた時の台詞。


☆使役動詞make O 原形

 

 

 


しっびれるぅ~~~

 

 

 

しかも、受験生のお役立ち情報満載だ。

 

 

 

こんだけ好き勝手、趣味全開で書いたから、きっと今回はPVもいいね、も
全く稼げないに違いないが、私はとても楽しかったから、良しとする。

 

 

 

何の話だっけ。

 

 

 

そうそう、書く描く、および、春樹さんの話。

 

 

 

本当は、予備校の先生についても面白い話が沢山あるんだけど、
それはまたの機会に。

 

 

 


ここに来て、また引用抜粋なんかすると、いよいよ怒られそうだけど、
東京奇譚集の裏表紙の紹介文が、かっちょええので、まんま載せたい。

 

 

 

怒らないでね|・ω・`)

 

 

 

 

「肉親の失踪、理不な死別、名前の忘却……。大切なものを突然奪われた人々が、都会の片隅で迷い込んだのは、偶然と驚きにみちた世界だった。孤独なピアノ調律師の心に萌した微かな光の行方を追う「偶然の旅人」。サーファーの息子を喪くした母の人生を描く「ハナレイ・ベイ」など、見慣れた世界の一瞬の盲点にかき消えたものたちの不可思議な運命を辿る5つの物語。」

 

 

 


もういい加減、自分の言葉を綴るから、勘弁してほしい。

 

 

 

ごめんて|・ω・`)

 

 

 

そもそもこの本を読んだのは、ジャズ史のレポートで、「ジャズを作中に用いた作品について自由に論じよ」で、手っ取り早く短編で済ませようと思ったからだった。

 

 

 

したら、1個めの話が、私のどストライクだった。(「偶然の旅人」)

 

 

 

気になる人は、ググれば、簡単なあらすじがわんさか出てくる。

 

 

 

この本を読んで、思った。

 

 

 


春樹さんに限らず、小説家というのは、作り話の天才だ。

 

 

 


面白い話をさせれば、ピカイチである。

 

 

 


そりゃそうだ。それが商売なのだから。

 

 

 


小説、詩、戯曲その他諸々を書いてきて、ひとつ分かったことがある。

 

 

 


私は、嘘がつけない。

 

 

 


正確に言えば、嘘が下手だ。

 

 

 


ここでいう、上手い嘘、とは、面白い嘘、作り話のことである。

 

 

 

私が書いてきたものは、全て、私自身の延長線でしかない。

 

 

 

それなら、もう諦めて、ノンフィクションで勝負したれ、と始めたのが
このブログである。

 

 

 

これが結構、当たりだったようで、おかげさまで17回目である。
根性なし、飽き性の私のことだから、三日坊主で終わるかと思いきや、
意外に長続きしている。

 

 

 


いつまで、続くものやら。とか、自分で言っちゃう。

 

 

 

ブログを書いていて、思うことがある。

 

 

 


それは、私という人間のコンテンツの薄さである。

 

 


早い話、私個人の話では、どうにもネタが尽きるし、そもそも面白くもない。

 

 

 


そこで、インプットが大事になってくる。

 

 

 

観察力や思考力、ついでに記憶力やら、発想力も大事bになってくる。

 

 

 

義務教育を終え、大学生活も残り半ばとなったところで、

やっと、勉強に対する意欲が出てきた。

 

 

 

 


本を読みたい。

 

 

 


色んなところに行きたい。

 

 

 

色んなものを観たい。

 

 

 

映画。美術館。博物館。旅。外国。

 

 

 


色んな体験をしたい。

 

 

 

色んな人に会いたい。

 

 


知りたい。

 

 

 

表現したい。

 

 

 

伝えたい。

 

 

 

あなたに。

 

 

 


あの日私が抱いた感動を。

 

 

 

悲しみを。

 

 

 


胸の痛みを。

 

 

 


喜びを。

 

 

 

懐かしさを。

 

 

 

幸せを。

 

 

 

文章で、絵で。

 

 


明日も私は、書くだろう。描くだろう。

 

 

 


これを読んだあなたの明日が、少しだけ楽しくなる事を願います。

 

 

 


今日は「書く描くしかじか、聞いてくれ」というお話でした。

 

 

 

続きは、また今度。

 

 


やまいぬでしたʕ ・(エ)・ʔ

 

 

✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――

 

名前も顔も知らないあなたの幸せを
願う私を君は笑うか
笑えばいいさ 泣くより似合うよ
君の幸せも願ってあげるよ

 

 

 

 

 

弟が最近、構ってくれない

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弟が最近、構ってくれないっていう話がしたい。

 

 

 

 

聞いてくれ。

 

 

 


弟が最近、冷たい。

 

 

 


最近、というか、ここ数年。

 

 

 


昔はあんなに可愛かったのに。

 

 

 

嘆かわしい。

 

 

 

弟は私の5歳下である。

 

 

 

だから、今、中3。

 

 

 

 

いやあ、時が経つのは早いねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

花の色は うつりにけりな いたづらに
わが身世にふる ながめせしまに

 

 

 

 

 

 

ってのは、時が経つにつれ、衰えてく我が美貌を嘆いた歌だけども、

 

 

 

 

やめてくれよ、縁起でもない。

 

 

 

小町も大変だったんやなぁ。

 

 

 


悲惨な最期だったらしいしね。

 

 


美魔女とは、いかなかったか。

 

 

 

いやな話だぜ。くわばらくわばら。なむなむ。

 

 


弟はだね、

 

 

 


私と同じ顔をしている。

 

 

 

あ、でも眉毛だけ、弟の方が太い。

 

 

 


二人とも「ハ」の字の困り眉だ。

 

 

 

でもって、二人とも細目のつり目だ。きつねみたい。

 

 

 


あーお昼、たぬきうどん食べちゃったよ。惜しい。

 

 

 

 

あーでも、それだと共食いみたいになっちゃうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

弟は、良いやつである。

 

 

 

 

塩対応ではあるものの、姉のだる絡みにも何だかんだ付き合ってくれる。

 

 


あれ、じゃあタイトルは嘘じゃないか。

 

 

 


あらら。まぁ、いいや。

 

 

 


弟は、破天荒というか、トラブルメーカーというか、
お騒がせ女である姉の背中を見向きもせずに育ってきた。

 

 

 


寂しい。

 

 

 


されど、その判断は正しかったようで、姉とは違って、
年齢のわりにやけに大人びて、落ち着いた青年に成長した。

 

 

 

成績も当時の姉より、遥かによろしい。
そりゃよござんした。

 

 

 

弟は、姉の背中は見ないが、ゲームの画面は穴が空くほど見ている。

 

 

 

弟は、ゲーマーである。

 

 

 

今も、イカがカラフルな墨を吐いて、街を染めるゲームをしている。

 

 

 


さっきちらっと画面を見たら、何だか、サイケデリックな色合いをした街並みが広がっていた。

 

 

 


アメリカのお菓子みたいや。まずいやつ。歯磨かなくちゃ。

 

 

 

弟に「ねぇtwitterのフォロワーさん増えたよ!」って言っても、

 

 


「ほら、沢山、いいねしてもらった!」って言っても、

 

 

 

「あとね、ブログの読者さんも増えたんだよ!」って言っても、

 

 


「あのね、はてなスターがね」って言っても、

 

 

 

「僕は、はじめしゃちょーを毎日観てるから、よく分からないですね」って、言われる。

 

 

 

あのなぁ、若葉マーク背中に貼ってるような、へなちょこブロガーと
日本で一番、視聴回数を稼いでる売れっ子Youtuberを比べるんじゃないよ。

 

 

 

 

「テストで100点取った!」って目を輝かせて言う子どもに、
お前は「羽生結弦は300点取ったけどね」って言うのか、あんぽんたん

 

 

 

 

私はもう子どもじゃないし(大人でもないけど)、目なんかドロドロに濁ってるかもしれないけども。

 

 

 

 


この前、友達の本屋のお姉さん(私は大学横の本屋のお姉さんとLINE友達だ)に

 

 

 


「おい、やまいぬ。男の尻ばっか、追いかけてんじゃねえぞ」って言われた。

 

 

 


できることなら、追われてみたいものである。

 

 

 


ちなみに弟に言わせると、はじめしゃちょーは「面白くて、良い人」なのだそうだ。

 

 

 

面白くて、良い人で、しかも稼ぎまくってる。
今すぐ私と結婚してほしいものだ。
 
 
 
 
この前なんか、数少ない友達と連れ立って、5時起きして、はじめしゃちょーのライブだかなんだかに行っていた。

 

 

 


姉には想像も及ばない世界である。ワンダーワールド。この世は不思議でできている。

 

 

 


弟は、オタクである。

 

 

 

 

弟の本棚には、漫画がずらりと並んでいる。

 

 

 

この前見たら、私が昔、買ってたアオハライド(最近流行りのイケてる少女漫画)が何故か彼の本棚に移っていて、
ご丁寧に最終巻まで買い揃えてあった。

 

 

 


その隣には「PとJK」(お巡りさんと女子高生の恋物語)、


そのまた隣には、「オタクに恋は難しい」、


ハチミツとクローバー


となりの怪物くん


ダメな私に恋してください


などなど、乙女チックなセレクトが並んでいる。

 

 

 

彼曰く「ストーリーが面白いのは少年漫画だけど、心情描写が繊細なのは少女漫画なんですよねえ」だそうだ。

 

 

 


ここ数年で、何か知らんが、弟はうっとうしい敬語で話すようになった。

 

 

 


ですます、で喋るから、ブログに「デスオ」って書いていい?って聞いたら、

 

 

 

 


「僕に死んでほしいんですか」って言われた。

 

 

 

 

 

いやいや、めっそうもございませんて。

何をおっしゃるウサギさん。

 

 

 


死なれちゃ、かなわんから、ここからは「マスオ」って呼ぶことにする。

 

 

 


フゥーグタくぅーん

 

 

 


あ、これ言うのはアナゴさんか。

ま、いいや。

 

 

 


そういや、高校の皆が話聞かなかった倫理の先生が、アナゴさんに似てたな。

 

 

 

 

他人の空似やな。

 

 

 


ウケる。あはは(´∀`)

 

 

 

 

じゃあ、ここからはイカのゲームをしてるマスオと、それにダル絡みする私の会話をダイジェストでお送りする。

 

 

 

やまいぬ「ね~マスオ~~」

 

マスオ「んー何、お姉ちゃん(バキュンズキュンガシャーン)」

 

やまいぬ「かまってよ~~」

 

マスオ「あなたは何歳なんですか(何かの爆発音)」

 

やまいぬ「ハタチでござる~~」

 

マスオ「お姉ちゃん、とりあえず着替えたら?(さっき私は大学から帰ってきた)」

 

やまいぬ「ねぇ、どうしたら私は彼氏できると思う?」

 

マスオ「そんな事、聞かれましても(敵キャラにふっとばされる音)」

 

やまいぬ「おい、冷たいぞ」

 

マスオ「僕、そういうの考えるの苦手なんですって(どどーん)」

 

やまいぬ「姉がこんなに真剣に相談してるのに」

 

マスオ「え、真剣なの?(どどどーん)」

 

やまいぬ「ううん。ふざけてます」

 

マスオ「お風呂入っておいでよ(ばしゃーん)」

 

やまいぬ「だってさ、起き上がるでしょ、自分の部屋行くでしょ、服脱ぐでしょ、鏡観て、『おお、おっぱい大きいな』って思うでしょ(ここで睨まれた)、パジャマ着るでしょ、階段降りて、お風呂場行くでしょ」

 

マスオ「うん。それをやればいいんじゃない?(ばしゃしゃーん)」

 

やまいぬ「めんどっちーやん」

 

マスオ「あなた何歳なんですか(ばしゃっ)」

 

やまいぬ「ハタチでござる~~」

 

マスオ「(ゲームオーバーの音)」

 

やまいぬ「ねぇ、彼氏~~~」

 

マスオ「じゃあ、合コン行けばいいんじゃないですか(ボシュッ)」

 

やまいぬ「え~私の周りでやってないし~、合コンくるような人と上手くいかないよう」

 

マスオ「じゃあ、待つしかないんじゃないですか(ボシュシュッ)」

 

やまいぬ「え~二択なの~~」

 

マスオ「こればっかりはご縁でしょうからね(ボシュウゥ……)」

 

やまいぬ「じゃあ、どんな人が良いかなぁ」

 

マスオ「だから、何で僕に聞くんですか(ボボンッ シュシュウ……)」

 

やまいぬ「冷たいこと言うなよう~」

 

マスオ「あれですよ(ボッ)」

 

やまいぬ「あれですか」

 

マスオ「お姉ちゃんは良くも悪くもキャラクターがしっかりしてるから、合う人が見つかれば、大丈夫なんじゃないですか。僕と違って(ボボーン)」

 

やまいぬ「マスオだって、キャラクターあるじゃないか~オタクっていうアイデンティティとか~それに君は誰とでも仲良くできるってことじゃないか~~」

 

マスオ「それはまた違うでしょう(ブーン)誰とも仲良くできるってことは、誰とも仲良くできないってことですからねえ(ブンブーン)」

 

やまいぬ「寂しいこと言うなよ~君は良いやつだぞ~~勉強だってできるじゃないか~」

 

マスオ「いや、それも自慢できるほどじゃないんですからねぇ。僕の周りは何故か勉強できる人ばっかりだし(ブブン……)」

 

やまいぬ「相対主義で考えるなよう。絶対主義で考えろよう」

 

マスオ「テストなんか覚えればできますからねぇ(ブンブン!)」

 

やまいぬ「おい!やればできます論はやめろ!皆、YDKなんだよ!やれないから、困ってるんだよう!やれるのが偉いんだぞ!出来得る者は出来得ない者の気持ちが分らないんだ!私に言わせれば、マスオがあんなに絵が描けないのだって理解できないぞ!見て描くだけじゃないか!」

 

マスオ「いやぁ、最近、僕は腕の筋肉が足りないんじゃないかと。習字も苦手だし。字が震えるし(ブブン!?)」

 

やまいぬ「関係ないやん! 腹筋触らせろ!」

 

マスオ「ないですよ、腹筋なんか(ブブブ!)」

 

やまいぬ「え~運動部のくせに~~」

 

マスオ「弱小ですからねぇ(ブッブー)」

 

やまいぬ「じゃあ、好きな女優は?」

 

マスオ「堀北真希(ひょえ~!)」

 

やまいぬ「広瀬すずじゃないんだ!」

 

マスオ「広瀬すずは苦手ですねぇ(ひょお~う)」

 

やまいぬ「じゃあ、彼女にしたいタイプは?」

 

マスオ「僕のゲームとか漫画の話を聞いてくれるならどんな人でも良いですねぇ(ひょひょ~う)」

 

 

やまいぬ「じゃあ、どうしたら、私に色気が出ると思う?」
 
 
 

マスオ「それは本当に知らない(ひょっ)」

 

 

 

やまいぬ「えーじゃあ、最後の質問ね」

 

 

 

マスオ「本当に最後ですよ(ちぇっ)」

 

 

 

やまいぬ「ブログの読者の皆様に一言どうぞ」

 

 

マスオ「えー……読んでくれてありがとうございました」

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は「弟が最近、構ってくれません」というお話でした。

 

 

 

 

 

 

 


続きは、また今度。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やまいぬでしたʕ ・(エ)・ʔ

 

 

 ✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――

 


君が歩む将来が
どうか幸せであるように
楽しく平和で豊かな日々を
へたれ姉さんは願います